藤花幻:歌姫

好きな歌をば

歌姫

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 良い歌詞はあっても、自分なりに文に起こしてみるとなかなか考えがまとまらなくてもどかしかったりする。だから良い歌なのに人にうまく勧められない曲も多い。
 え?まだ四曲しか書いてないのに何を言う?
 まったくですな。
 中島みゆきさんの一昔前の歌は良い歌が多いが、何故か自分の受け止め方を文章にしやすかったりする。自然と採り上げる頻度は上がる。勿論、人によって受け取り方が違うのは当然。これは飽くまで私の受け取り方。例によって背景なんぞ知らないし、調べもしない。歌詞から私が受け取ったつもりでいるものを書いているだけなので悪しからず。


- 歌姫 -     中島みゆき

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「握りこぶしの中にあるように見せた夢」 キーワードはこの言葉。
 舞台は寂れた港町。男は独り身の中年。家庭の匂いは無い。
 目の前に居る女は見ず知らず。たまたまその場にいただけの酒場の歌姫。それ以上の関係など無い。暗い部屋の片隅のテーブルでウィスキーを舐めながら、ただ彼女の歌を聴く。歌の合間、ほんの少し言葉を交わすが、そこに本当の事などある筈は無い。女だって本気にはしていない。嘘だと知って頷いている。
 握り締めた手の中は空である。中には何も無い。それでも夢を手に入れたと強がってみせる。いや、男が掴んでいるふりをしているのは夢の成果などですらなく、まだ夢を諦めていない自分でしかないのかも知れない。まだ人生を諦めてはいない自分を装うことで、自分と言う存在を許したいのかも知れない。しかし夢などとうの昔に潰え、周りには嘯いてみせるべき相手もいない。ただ、その場その場で酔いに任せて自分を騙しているだけだ。
 しかし自分で自分は騙せない。己を肯定したいという、そんな小さな欲望ですら虚しく、ありもしない夢は哀しい。残るは総てを忘れ棄てるという選択肢だけだが、これが一番難しい。
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